12月5日に車を走らせ結城へ向かう。実に12時間。
結城の北村織物さんにて、地機と真綿紡ぎの講習を受ける。
こちらの都合で滞在は四日間。結城の伝統工芸師 北村夫妻の指導を受ける。
ご主人は括り、奥様が機織と糸取りということで今回は主に奥様の道子さんに指導を受ける。
屋根の鬼瓦に写真と同じ物がのっかていて、聞くと先先代のお名前だとか。
瓦に女性の名前を刻む事が珍しくて写真に収める。おばあちゃんは糸紡ぎ、ご主人は絣くくり、奥さんはいざりを織るという結城紬の職人の家は現代も同じように受け継がれている。勘一さんとしわさん。家族でありながら一人一人技術を持った優秀な職人として認め合っていた事の現れだろうか。
講習の合間休憩のときちょっと興味深い話が持ち上がる。「おば(おじ)さん」または「おばあ(おじい)さん」という呼び方について、関西では子供が出来る年代になると、とたんに女性は「おばさん」と呼ばれる。孫が出来ると40代でもいきなり「おばあさん」となってしまう。しかしこの地域では必ず名前で呼ぶそうだ。「かんさいのおばちゃん」に付いては親しみを持っての意味も有るけれど、そうではなく「てきとう」にひとからげに呼ばれるのが不愉快と思っている私にとっては好ましい風習だ。
経路 中山道ルート
- 国道9号で和田山へ
- 和田山から北近畿豊岡道路〜春日。
- 春日JCTで舞鶴若狭自動車道〜吉川。
- 吉川JCTで中国自動車道〜吹田。
- 吹田JCTで名神高速道路〜小牧。
- 小牧JCTで中央自動車道〜岡谷。
- 岡谷JCTで長野自動車道〜更埴。
- 更埴JCTで上信越自動車道〜藤岡。
- 藤岡JCTで関越自動車道〜高崎。
- 高崎JCTで北関東自動車道〜太田桐生。
- 太田桐生から国道50号〜結城
実に9種類もの高速道路を覚えられなくて、いちいちJCTの手前で道を確認する。
ざっと通り抜けてこの道に「糸・織」の重要な拠点が点在している事に感動する。
難所が多く、主要な街道は東海道になったことで、かえって古い宿がのこっている事に感謝する。
あちこちじっくり滞在したい場所が点在していて、きっとまた車でひとっ飛びするだろう。