竹を切る季節のこと

IMG_2050.jpg

まばらにでも生えていないと、食するのに良いタケノコが取れません。しばらくあまり良いものが出てきませんでしたが、今年はこの中から良いものを伸ばしてあげましょう。で、切り倒すものは。。

建築に関わる物の言い伝えに木六竹八塀十郎という諺がありますが、すべて旧暦に直して

◉木は7月〜8月の梅雨明けに伐ると木の皮を剥ぎやすい。
◉竹は9月〜10月に伐ると虫が入らない。
◉土を練って作る塀は11月までに造っておかないと乾く前に凍みて崩れてしまう。

ということらしい

私が竹を切る目的は、「竹麻」を作る目的なので、繊維がほどほどに育ち硬くならないうちに行います。とは言え、竹麻がどんなものかどんな糸なのか知らないのですが。まずは竹紙の作り方を手本に試しています。けれど繊維を餅のように搗きバラバラにしてしまう紙用の繊維と、繊維を糸用にするにするのとでは、採取時期が少し異なるのだろうかと悩んで2年経ってしまいました。全く気の長い実験です。

竹レーヨンは今エコな素材としてブームな様ですが、レーヨンやパルプの方法でなく竹から繊維を取り出して布を織ったものは存在していたそうです。現在も誰かが作っているのかもしれませんが、竹麻を検索にかけても、出てくるものは竹レーヨンばかりです。とてつもない魅力があって役に立つものならもっと以前から作られているのでは?という声も聞かれます。そんな役に立つのか立たないのかわからないものですが何やら、やめられないのです。

 

手作業で取り出す孟宗竹の繊維

手間はかかるが、有り余る素材。

IMG_0766

竹を細く割って、200Lの円筒型容器にぎゅうぎゅうつめて水を入れて5ヶ月、あ,未だ5ヶ月か。。ちょっと早かったかな。日中日の当たる場所だったからよく発酵して居る様な気がするので試しにどんなぐあいか見てみる事にした。

とにかく臭い。臭いものには慣れている私でも、かなり臭い。が、ぐっとこらえて2本ほど取り出してみる。川でしばしさらして匂いが収まった(全然収まってない)頃に指でしごいて見ると、ちょっと硬いが繊維が竹の内側からぞよぞよとはがれてきた。切り口もこんな感じで、節で切れる事無く長いままバラバラになっている。

IMG_0768

それにしても硬いので解舒(この場合も、かいじょと言って良いのかな?)繊維離れが良く無いとせっかくの糸が切れてしまう。大麻と同じように、木灰、糠、の行程を試してみる。

IMG_0754

灰汁で煮て、糠でも煮て、そして、水にさらしている(まだ臭い) えのき茸のよう。。

IMG_0770

記憶をたどると、黄色いもみじいちごの、ぐいぐいのびる若い枝の皮を剥いて、木灰で煮たらぱらぱらと、こんな風に細いヒゴ状の繊維になった事を思い出した。くわ科だったかな。桑の若い枝なんかもこんな風になるかも。

せめて半年以上は置いた方が良いのかな。此処までの行程は竹紙作りと同じだろう。ただし、紙は繊維質が餅のように潰れる必要が有るが、糸にするには紙のように繊維が切れたり潰れてしまってはダメなので、何度か様子を見て発酵ぐあいをたしかめること。

IMG_0771 IMG_0772