今年一年も、息災に暮らせます事を祈ります。
大晦日と三が日は慌ただしく過ぎ去って、ようやくいつもらしい自分の時間に戻りつつ有ります。除夜の鐘を撞く前に私の実家に行き年越しのそばを食べ、温泉の湯でからだを温めてから和尚は11時半頃から鐘撞きに向かいます。撞く鐘の数を数えるのに升に108個の銀杏を用意したのですが、半分撞き終わったのがわかるように54個で良いのだよと言われて、ああ、そうだと数え直します。毎年の事なのになんで覚えてないんだろ。。雪が降っていましたが、大きな風で吹き飛ばされて、海辺の村にはそれほど積もりませんでした。雪雲も風で吹き飛ばされ時折月も出ていました。
12時半頃に鐘をつき終えて少し休み4時半頃から朝課と数日かかって用意したお札を供え、大般若のおつとめを行います。その後6時より家族が集まり新年の挨拶と食事の後、7時頃3カ寺が集まり新年のご挨拶をします。今年はお隣のお寺に伺いました。このとき出されるお茶菓子は、干し柿、勝栗、結び昆布、蜜柑、羊羹がお約束です。新年のご挨拶のあとお抹茶を頂き少し雑談をして早々に各寺に戻ります。8時頃から村の人々が年賀にこられ、その間和尚はお昼頃までずっと玄関に座り挨拶のし通しです。
3日間は御仏前には生霊供膳という火を加えない食物をお供えして、毎朝はゆずり葉を敷いた小豆のお餅をお供えします。こうして三が日が過ぎ、明日から檀家さん信者さん宅へ配札に回ります。いつもは子供たち数人に手伝いを頼むのですが、インフルエンザの事も有り今年は2人だけで回ります。嗚呼、ちょっと大変。雪ならまだ良いけどお札が濡れますから雨は勘弁してもらいたいものです。4日5日で配札が終わったら、鏡開きをしてお鏡餅を搗き直しておかき作りをします。そしてようやく私たちの冬休みです。といっても別段何をするでも無く、和尚は衣を脱ぎ二足のわらじの仕事始めで、私は今年最初の糸を紡ぎ、そろそろ糸染めを始めるのでしょう。ようやく普段の暮らしに戻ります。
今年は手書きの年賀状は断念して、さて、どうするかなと考え、寅年のお印には、同じネコ族でもあるうちの家ネコに登場してもらいました。寅っぽく見える色で加工しましたが、どうも良くないので、此処にはモノクロの原画だけ載せておきます。家にきてそろそろ10年めになる「みい」です。
さてさて、今年はどんな年にしましょうか。