角帯を織る

 

 

結んだ端からプチプチちぎれるほど使い込んだ角帯を新調する。修行に出た時のものなら40年弱、先代の和尚さんのお古だともっと古いかも。角帯を、というより帯を織ったことがないので、糸の太さとか密度とか手探りだ。経には未精錬のタッサーシルクと、緯には藍染の木綿糸の束と。あと2.5mほどで完成する。太めの木綿糸は托鉢に使う頭陀袋の布を織るために購入していたもので、他にも手紡ぎ糸で白衣とか「織ってあげます」と言いながら何年も経ってしまった。

経糸の乱れが気になる。同系色なら気にならなかっただろうけど仕方がない。緯糸を継ぐ時できた模様がさりげなく面白い。などと考えながらもバシッと打ち込む。