糸紡ぎから数えれば、ほぼ一年と四ヶ月にもなる。
紡ぎ糸の試作から始めた。
細い手紡ぎの経糸もはじめて
経緯草木で染めた糸の組み合わせもはじめて
手紡ぎ糸のたて絣もはじめて
経の一本に絹を入れるのもはじめて
この全てのはじめてに、いちいち問題が起こる。
一つ一つの問題に、選んだ道はは果たして正解だったか
全て織り上げて糊を落とすまではさっぱりわからないから
ときどき首を傾げながらも織進む。
けれど、確かな事がひとつだけある
機結びだけは確実に上達した、、、かも。
来年の一月になったら、次の世代に突入する。
それまでに、答えを見付けられるだろうか。
亀にも追いつけない速度でも
これでも、とても急いでいるのだ。