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考えなさい 感じなさい

緯絣をほぐしながら、まるで水面のきらめきの様に美しいとおもう。手間取るのは承知で藍で染める事に決めたけれど、いくつかの失敗は、次のステップの大きな糧となるはず。不器用な手は、人一倍時間をかけてようやく自分の物にして行く。自分の頭で考えるからこそ身について行く。一から十まで口出しするのは容易いけれど、気付きのチャンスを奪ってしまう事にもなりかねない。

「どうしようもなく困ったら、呼びに来て下さい」と、滅多に手を差し伸べない師の言葉を有り難いとしみじみ思う。そうして私は失敗を恐れる事無く困難に向かうことができる。作り手の、教える者と教えられる者との絶妙な「間」は、技術を学ぶよりももっと大事な事を教えてくれる。