アメリカ北東部、ロードアイランド州プロビデンスから手紙が届いた。ピアノ弾きの若い友人とは、彼女が一時帰国した際まだ一度しか合っていないのだけど、帰国するための準備にもう一度アメリカに帰ってから何度かメールでやり取りをしていた。彼女のパソコンは日本語が入っていないようで、ローマ字でのやり取りは面倒なので手紙を書きますと言っていて、私もずいぶん楽しみに待っていた。
手提げの付いたままの紙袋の封筒や、茶紙に布のテープをトリミングした便せんが嬉しい。「久しぶりにえんぴつでものを書いていますが、結構握力を使いますね」と、多分私も手紙を書くとそう思うんだろうな。。お正月、寒中見舞いも過ぎさって、桜が咲こうとしているのに、いっこうに書けないでいるまっさらなハガキの束を見ながら思っている。少し落ち込んでいた気持ちが和らいだ。途中でもいい、始められない気持ちのままでもいい。うれしい便りをくれた友人知人に、そろそろ私も筆を持って手紙を書こう。