かき餅の干し方にも色々有って、よくニュースで見るのは天井から吊る方法だが、ココではこうして平たく干す。その干し方にも方法が有って、こうして少しずつ二辺を重ねながら並べてゆく。ちょうど屋根の瓦の様だ。重なりが出来ると隙間が出来て風通しがよく、カビも防げる。昔の人はよく考えた物だ。切る時も大きさを揃えながら「トントン」と調子を揃えて結構早く切って行くと弾みで飛んだ一枚一枚がちゃんと重なってゆく。手仕事はリズムが大事だから、いろんな仕事の歌が生まれたのだね。
おなじ場所にある物でも、一番にカビが付くのは白い餅で、蓬やクチナシは大丈夫。植物の薬効成分が生きているのを確認して嬉しくなる。
風通し良くと書いたが、決して急いでは行けない。強い風、急な乾燥、強い日差しも駄目。あくまでもゆっくりじっくり乾かさ無いと割れてしまう。この時期でだいたい一月近くは放置しておく。