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ヤブマオ(藪苧麻)イラクサ科 


野カラムシを採取して糸作りをしているが、へらで外皮をこそぎ落とすと、ほんの少ししか残らなくて弱っている。年寄りが言うように、この辺のものは秋、しっかりと強い幹になってから採取するのが良いのかもしれない。ところが、写真の葉のギザギザ、鋸歯が深く入っている「ヤブマオ」が大きく育っていたので、試しに刈り取り皮を剥いでみた。

外皮をそぎ落とすヘラ後からにも負けない強い繊維だった事には驚いた。3年前に最初に糸ができるのか試してみた草だったから。その時はまだ木が若かったのだろう、繊維は有るものの容易に切れてしまい、結局、煮出して草木染めの色に使った。それ以来この草は触らなかったのだが。なぜなぜ、どうして、と悩んだら、最初に立ち返る事は大事な事だと気がつく。

ただ、やはり緑色の灰汁の強い部分が残り糸は白っぽくはならない。とは言え、ごしごししすぎると繊維も剥ぎ取られる。灰汁で煮れば白くはなるが、この段階で細い糸にさばけてしまい始末に困るのも経験済みだ。とりあえず今はこのまま進んでみよう。
草丈160cmほどの45本のヤブマオで、できた苧。