ぜんまいを採ったら、綿を取る。少し指を濡らしながらすると取りやすい。葉っぱは乾かすとぱらぱらとくだけてとれるので残ってもかまわない。大きめの鍋に熱湯を沸かす。何も入れないでいい。その中にぜんまいを一度に入れて湯がく。アスパラを湯がく時と同じ感じ。ゆですぎないよう気をつける、一本を取り出して小指と親指で頭と切り口を挟んで持ちUの字にしなればさっさとざるにあげる。ゆでる日はお天気が良い日がいいざるやござに広げて乾かす。煮汁は一気に乾いて固くなりすぎた時に少し戻すのに使うのでおいておく。
数時間、乾かして表面が乾いたら一度まとめて柔らかく両手でもむ。もみ方は「赤子をなでるように」と、村のばあさんたちは言う。強すぎると皮が割れてうまく乾かない。弱すぎるともむ意味が無い。いたわりながらしっかり両手で包み込むようにもむと。
乾いていた表面が再びしっとりしてくる。また広げて表面が乾くのを待ち何度かこれを繰り返す。ポイントは日差しの状態をみること。一気に乾くと針金のように固くなってしまう。(ぜんまいを干した日は一日見張っておかねばならない)
針金のようにピンと固く乾かないためには、ぜんまいの表面にこんなしわが出てこなくてはいけない。アップでみると蛇腹のようです。大きい(長い)ぜんまいの、もとの方は既に固い場合が多く何度もんでも柔らかくならずに割れてしまう。此処は炊いても柔らかくなら無いことが多いのでいっそ切って捨ててしまう。だいたい、おいしくいただける部分は拳二つ分の長さともいう。
其の二へ続く