Press "Enter" to skip to content

生活環境の科学

柿渋で染めた糸を日光に当てること、ほぼ1週間。じわじわと濃度を上げて今ではこんな色に。(最初はこの半分ぐらいの視覚濃度)
柿渋の紙の布を織っておられる方のお話で、染めた糸を日に雨にえんえんと晒して、良い色になった頃に織りはじめるのだとか。「何が作用してか解りませんが」とおっしゃっていましたが。ココにも科学的な根拠賀有るのでしょう。掲示板に、暮らしの中の物事は必ず科学的に証明される構造があると書きましたが、もう一つ机上論では解っていても実際は再現できない物事がたくさん有ると考えます。それが「手の仕事」「自然の技」なのだと思います。陶芸にしても窯変で映し出される炎の文様をまったく同じに再現する事等不可能でしょうし、微妙に不規則さがあるからこそ味わいが出る手織りや手染めの布も同じなのだと思います。自然の気候や温度や湿度を伺いながらうまれる物には、科学的な根拠と合わせて科学では再現できないと言う二面性を合わせ持つからこそ奥が深くて面白いと、そんな風に、日々感じています。

少々小難しく、もの作りの事を書いた後で、稚拙な織物の写真でキョウシュクなのですが。柿渋の糸で敷物。ああ~、道のりは遥か遠い。。。。